ミドル級。両者ノーランカー。
ニッカルはレスリングでNCAAを3度制したエリートレスラー。昨年3月のUFCデビュー戦から3連勝。4月のUFC3000記念大会にも出場し、キャリア初の2Rとなったが、全く危なげなく2Rチョークで勝利。ここまでの相手では、まだニッカルの底を見せるには不十分だった。28歳。
クレイグは前戦までランカーだったが、ブレンダン・アレンとカイオ・ボハーリョに連敗し現在はランク外。UFCきっての下攻めファイターで、現1位のアンカラエフからも試合残り1秒で三角絞めに捕らえて一本勝ちし、アンカラエフにキャリア唯一の黒星をつけている他、後の王者ジャマール・ヒルからも三角十字で腕を折ってからのヒジ・パンチのラッシュで勝利している。一方で、打撃には穴があり、8敗のうち5敗がKOでの負け。36歳。
オッズでは今大会一番の大差でニッカルがフェイバリットだが、どんな相手にも極めて勝つ可能性があるクレイグなので、油断はできない。
オーソのクレイグにニッカルはサウスポー。ローで牽制するニッカル。いつになく慎重。インローを蹴るクレイグ。クレイグがパンチで出るとバックステップ。左フックを入れたニッカル。タックルは狙わないニッカル。打撃のヒットは五分。ホーン。
2R。ジャブ、カーフキックで手数を増やしてきたニッカル。左ボディ。さらに飛び込むと左オーバーハンド。また飛び込んで左ボディ。上下で打ち分けるニッカル。右オーバーハンドがヒット。クレイグが左右のパンチで出たが、バックステップで距離を取るニッカル。また左をヒット。飛び込んで左オーバーハンド。クレイグはミドルを返す。ニッカルの飛び込んでの右がかすめた。ホーン。
3R。前に出てきたクレイグ。ニッカルワンツー。カーフキック。両者手が出ない。会場からはブーイング。ケージに詰めるニッカル。しかし距離を取って単発のカーフや左オーバーハンドのみ。倒しに行かない。打ってこいとアピールするクレイグだが、自分からは行かない。ニッカルも行かない。見合いのまま。最後に左右のフックをいれたニッカルだがタイムアップ。
会場は大ブーイング。
判定30-27の3-0でニッカル勝利。
しかしリスクは冒さず、初の判定に。