【写真】この頃になると、随分と失礼な問に対して、藤野は堂々とやりとりしてくれるようになっています (C)ABEMA & MMAPLANET
全世界を巻き込む新型コロナウィルス感染拡大の影響は当然のように日本の格闘家たちの人生にも影響が出ている。試合がない、大会が開かれない、練習場所の確保も困難だ。
そんな今、格闘技を愛する全ての人へ──ABEMA格闘CH が公式YouTubeチャンネルで Fighter’s Diary Ep.03が25日(土)より、アップされている。
完結編=第3弾でクローズアップされた格闘家は那須川天心、山本美憂、松嶋こよみ、和田竜光、大沢ケンジ&上迫博之、藤野恵実の7人だ。
Fighter’s Diaryは3週に渡り、3つのエピソードで総勢16人の格闘家たちの声をYouTubeで伝え、26日(日)午後7時より、ABEMA格闘CHにて Fighter’s Diary完全版が放送される。
そんなFighter’s Diaryでは「試合がない日々」を格闘家たちはどう生きるのか? ──という今の声を集めた。MMAPLANETでは、タイアップ企画ならぬボーディング企画を提案。MMAファイター達が今を発せられるようになった原点を探る上で、あの日の彼らや彼女達の声=on that dayとして、MMAPLANETインタビュー初登場時の声を紹介したい。
題してFighter’s Diary con on that day、第14回は再び、藤野恵実の登場と相なった。今や「BBAなめんな」という彼女の名刺代わりの言葉が初めて聞かれた共同会見を再録──2018年5月8日公開、同日にシャロン・ジェイコブセン戦に向けての公開練習──藤野恵実がBBAになった日の声をお届けしよう。
<リードを含めた完全版はコチラから>
──久しぶりのパンクラスですが、どのような心境ですか。「前に出たのが5年前の5月で、ちょうど5年ぶりなんです。そこから殆ど海外だったので戻って来られて嬉しいという気持ちがあります」
──インヴィクタに上がっている選手が相手ですが、この先を意識して戦うことをありますか。
「今はこの試合だけを考えていたいので、まずは今回きちんと勝つこと。先は結果次第でついてくるものだと思っています」
──ジェイコブセンの印象を教えてください。
「自分と似ているタイプですね。レスラーですけど、ケージに押しこんで削って来る。勢いもフィジカルもある相手なので、同じ土俵でどっちが強いのかが勝負になると思います」
──レスリングで実績があるようですが、スキル的にも手強いと思っていますか。
「自分からテイクダウンを狙うつもりです。もうディフェンスよりも、自分から攻めないと勝てないと思うので」──試合展開としては、そういう部分の勝負になってきそうですか。
「向うのテイクダウンをディフェンスするよりも、自分から積極的に攻めていきたいと思っています」
──対戦相手がエイミー・モンテネグロから変更されましたが、その辺りの影響はありませんでしたか。
「いつもことなので。ROAD FCなんて4度ほど代わったりして……(笑)。代わらないことがあんまりなかったので、何とも思わないです」
──元の相手の方が戦いやすかったという気持ちはないでしょうか。
「そうですね(苦笑)。ちょっと、あります。でも強い相手と戦いたいという希望を持っていたので、分かりやすく強い方が良いかと思います」
──非常にタフで、打撃を受けても勝負を諦めない選手です。
「タフな試合になることは想定しています。どっちがタフなのかという戦いになると思います。フィジカルも気持ちも強くて対戦相手として申し分ないので、面白い相手を連れてきてくれた坂本(靖。パンクラス・マッチメイカー)さんに感謝しています」──それはモンテネグロよりも、ジェイコブセンの方が強いという認識でいるということですか。
「それは前の相手に失礼になるので(笑)。でも実績的にも映像を見ても、代わった相手の方が強いと思っています。パンクラスさんのグッドジョブです。あと何試合戦うことができるのか分からないので、弱い相手を連れてこられても別に楽しくもないので。せっかくなら強い相手を呼んでもらえる方がありがたいです」
──ここ数年、タイトルというものに拘りを持って来ましたが、それはパンクラスでも変わりませんか。
「まず勝たないと何も言えないので、そこからです。これに勝ったら、ちょっと言います。チャンスをくれって。まだ1回も勝っていないので、今ソレを言っても説得力がないです」
──国内で今、女子の試合が盛んに行われていますが、海外でずっと体を張ってきた自身の試合と他の選手の違いをどのように捉えていますか。
「えぇ……(苦笑)。まぁ女子は幅が広くて、比較的誰でも出やすいのでレベルの差があるんですけど……普通に女子も男子も関係なく、MMAの試合として見てもらいたいので、それなりにレベルの高い試合をしたいと思っています」
──盟友の浜崎朱加選手がRIZINで勝利し、V.V Mei選手は藤野選手の前日にONEで戦います。そのなかで最後に戦うことに関して、どのような気持ちですか。
「ホント、若手にはババァ追い越してみろよって思っているので。浜ちゃんも言っていたのですが、誰も挑戦してこないのはぬるいなって本当に思っています。名前を出せよって、これだけいるんだから。それもあって皆、日本に対戦相手がいなくて外に出ていったわけじゃないですか。
女子の格闘技と言っているんだったら、喧嘩でも売ってこいと思っています。浜ちゃんの試合は凄くレベルが高くて、一本取れなかったけど地上波で流してもらったのは嬉しかったです。強いな、浜崎朱加と思ったので。
Vはこれからですけど、前回の試合もあの時のベストファイトぐらいになっているので、やっぱりそういう試合を私達はできるし、皆で見せていきたいと思っています。どこまで持つかも分からないですけど、下の子たちでは手が届かない場所、レベルで戦いたいです」
──改めて、この試合でどういった姿を見せたいですか。
「ババァ舐めんなよって。やってきた量も誰にも負けないと思っているので。それを試合で出したいです。氷河期からやってきた怨念みたいなものを皆、持っているので。良い所だけ持っていくなよ、トントンって(笑)」